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災害被災地の復興支援

2004年10月23日に発生した新潟県中越地震を経験して以降、災害被災地の復興支援を行っています。そもそも、復興とは何なのか、どうなったら復興としたと言えるのか、良い復興とはどのような状態で、どうしたらよいのか。そんな単純な疑問も、継続して議論し続けています。

新潟県中越地震の被災地となった旧川口町、旧山古志村、また東日本大震災で被災した福島県新地町、胆振東部地震で被災した厚真町などに、関わらせて頂いています。

これまでの研究の概要

  • 2004年に起きた中越地震を契機として、災害被災地の復興支援に関わらせて頂くようになりました。
  • 人口減少や過疎化・高齢化という地域社会の本質的課題が、災害によって顕在化するなか、単純に「元通りに戻す」だけでは復興は無しえないという問題意識を持つようになりました。
  • 存続すら危ぶまれる地域において、地域の主体的活動を支えつつ、そもそも「復興とは何なのか」とう根源的問いへの答えを探し続けてきました。
  • 地域に起きている課題に向き合い、その解決策を見出していくこと、それはとても大切なアプローチです。しかし、過疎化・高齢化といったそう簡単には解決できない課題に対して、必ずしも解決できなくても、地域が向き合い考え共有し、もがき続けることによって、住民が前向きに生き生きと変化する様子を目の当たりにしてきました
  • もしかしたら、課題を解決するというゴールよりも、主体性を獲得した住民を増やし、皆でもがいてくプロセスにこそ、本質があるのではないか、という考えに至りました。
  • 課題解決主体形成か。この考え方は、復興の現場に限らず、防災などの他の社会課題に対しても適用可能な重要な概念であると考えて、現場での実践に生かしています。

この研究課題に関連する論文など

著者 論文名 雑誌・巻号・ページ 又は 書名(出版社) 発行年
石原 慎士, 佐々木 茂, 石川 和男, 李 東勲 第4章 中越地震(新潟県中越地域) 産業復興の経営学(同友館) 2017.8
室崎益輝・岡田憲夫・中林一樹 Ⅱー8 避難期=復興準備期における課題 災害対応ハンドブック(法律文化社) 2016.5
稲垣文彦・上村靖司・宮本匠 中越地震被災地における10年目の復興感とそれを醸成したコミュニティ再生施策の展開-複数住民を対象としたヒアリング調査による当事者意識の分析- 日本災害復興学会論文集, 第8号, pp. 13-24. 2016.1
中越防災安全推進機構・復興プロセス研究会 第二部 中越地震からの復興プロセス
被災地における十年目のコミュニティ復興感、4 復興の熟度を測る
中越地震から3800日~復興しない被災地はない~(ぎょうせい) 2015.3
稲垣文彦,上村靖司 被災した地域社会が災害復興を通して生活の安心感を形成するプロセスと要因 -2004年新潟県中越地震被災地における復興プロセスの分析からー 日本災害復興学会論文集,第3号,1-11. 2013.4

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